なぜ右手は柔らかくしないといけないのか【バイオリン】
「音がキレイに出ていたら右手なんか固くてもいいんじゃない!?」
そんな風に思った時期が私にはあります。
なぜなら、尊敬するバイオリニストのハイフェッツの右手は
そんなに柔らかくないですからね。
かっこいいなあ。
そんな事を思っていたけど
ハイフェッツが
「特異な天才」
なのであって、私みたいな凡人は真似するべきではない。
そんな事に気づくのに時間がかかったりしました。
オイストラフ、パールマン、その他活躍している人を見ると
右手が柔らかいだけでなく、
曲に合わせて、ロシア奏法
私が習ったウィーン奏法などを組み合わせて使っています。
パールマンの右手に注目!
ウィーンに留学した時は、右手を1からやり直しました。
先生が変わると、日本国内でもいい意味で
右手を1からやり直される事が多かったです。
右手の奏法は左手より多種多様で
一生の課題だなあ。と思いました。
生徒を教える身になって、
より右手の柔らかさが重要な事を身に染みてわかるようになりました。
●右手が柔らかくなると、弦に良く弓が乗っかる。
●キレイなしなやかな音が出る
●音楽的表現力が上がる
●スピッカート、スタッカート、などが上手に弾けるようになる。
●左手が難しい時に、右手が「わちゃわちゃ」しなくなる。
●右手の見た目は良いほうが良い。
中でも、音楽的表現力が上がるのは
多くの演奏家にとって喜ばしい事だと思う。
「こう歌って弾きたい!」
と思っても、無駄な力が入ると音楽性がある子でも
それを表現する手段が、無駄な硬さによって消されてしまう。
右手の柔らかさについても
「たまに。」
ではなく、
「いつも」
考えましょう(*^-^*)