バイオリンの良い音を出すには?【精神的な事。】
「水の上に敷いてある、
見えないベールを歩いていく様な」
「または、
壊れやすい美しいガラスの上をハイヒールを履いて歩くような、、」
という表現方法の方がいいかもしれない。
そういう繊細な神経がないと、
良い音を出せないし探せないんです。
芸術的な要素だけでなく、サーカス的な要素もあります。
ロシアに巨匠が多いのは、中国雑技団のある中国とヨーロッパに囲まれているから
ともいう人もいますね。
さっきの表現でいうと、
私は
「水の上から落ちたくない。」
「ガラスを壊したくない」
という気持ちで演奏していると思います。
強い音でも、汚くはしてはいけない。
深い音にしないといけないし、その中に悩ましさとかも、、悩ましいながらも
明るい音とか考え出すと
なんだか、きりがないですが練習は裏切らないです。
しかし、
少し気を抜くと一気に崩れてしまう。
なので、とっても繊細な作業です。
聴音の先生が
「バイオリンの先生には急用ではない限り電話でなく、ハガキをだしなさい。」
とおっしゃていて
「いつの時代かな?」
と思ったのですが、繊細な作業をしているのだから仕方ないですね。
練習の時は繊細さが必要ですが、
演奏家として生きていくには皮肉でなく
図太さやタフさがとっても大事です。
国籍など違っても、何百人以上の前で演奏しなくてはいけませんからね。